くわしく
雨樋は、屋根に降った雨水を集めて、下水や側溝、庭などの決まった場所へ流すための設備です。「とい」とも書き、屋根のふちに沿って横に付けるものと、地面に向かって縦に下ろすものの組み合わせでできています。
- 軒樋(のきどい):屋根の先(軒先)に沿って横に付けて、雨水を受ける。
- 竪樋(たてどい):軒樋から地面の近くまで、縦に下ろして水を流す。
- 受け金物:樋をささえる金具。決まった間隔で取り付けます。
屋根が平らな建物では、屋上の水を集めて竪樋につなぐ「ルーフドレン」という排水口を使い、その間を「呼び樋」でつなぐことがあります。
材料
国の公共建築の仕様書には、とい用の材料として、配管用鋼管、硬質ポリ塩化ビニル管、硬質塩化ビニル雨どい、表面処理鋼板(塗装しためっき鋼板など)、ステンレス鋼板が挙がっています。種類は特記(個別の指定)で決めます。なお、表のうち硬質ポリ塩化ビニル管は屋内には使用しないとされています。
現場では
- 受け金物の間隔:仕様書では、特に指定がなければ、表面処理鋼板や硬質塩化ビニル雨どいの場合、軒どい(径120mm以下)は1.0m以下、たてどい(径100mm以下)は1.2m以下ごとに受けるとしています(雪の多い地域の軒どいは0.5m以下とする場合があります)。
- 詰まりやすい所:横走りの管が長い、曲がりが多いといった詰まりやすい所には、掃除口を設けます。
家づくり・リフォームでは
- お隣との境:民法第218条は、土地の所有者が直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根その他の工作物を設けてはならないと定めています。境界に近い屋根では、雨水が隣へ落ちない向きと雨樋の計画が大切です。
- 落ち葉やごみ:落ち葉やごみで詰まることがあります。ときどき中を見て、たまっていたら取り除きます。
- 高い所の点検や補修は転落の危険があります。屋根や高所の作業は、リフォーム会社などの専門家に頼みましょう。
書いた人山田の建築ラボ(設計事務所の建築士が、図面・現場の資料や法令で確かめて書いています)
確かめた資料
- 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版 13.5 とい(13.5.1・13.5.2 表13.5.1・表13.5.2・13.5.3(6))
- 公共建築工事標準詳細図(建築工事編)令和4年版 屋根・とい(呼びとい・ルーフドレン)
- 民法 第218条(雨水を隣地に注ぐ工作物の設置の禁止)
更新2026-11-08

