くわしく
ガルバリウム鋼板は、薄い鉄の板(鋼板)の両面に、アルミニウムと亜鉛の合金のめっきをした板です。めっきの中身は、重さの割合でアルミニウム55%・亜鉛43.4%・シリコン1.6%。アメリカの製鉄会社(ベスレヘム・スチール社)が開発したものです。
日本の規格(JIS)の名前は「溶融55%アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板」(JIS G 3321)。上に色の塗装をしたものは「塗装溶融55%アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板」(JIS G 3322)です。
なぜさびにくい?
めっきのアルミニウムは、それ自体がさびにくく、めっきを長持ちさせます。亜鉛は、鉄より先に自分が溶けて鉄を守る性質(犠牲防食)があります。そのため、切った端や小さな傷で鉄が見えても、まわりの亜鉛が溶けて鉄のさびを防ぐ働きがあります。業界団体(日本金属屋根協会)は、亜鉛だけのめっき(溶融亜鉛めっき)にくらべて3〜6倍の耐食性があると説明しています。
国の標準仕様書でも、長い金属板で屋根をふく場合、特に決めがなければ塗装したガルバリウム鋼板(JIS G 3322)の屋根用を使うことになっています。
家づくりでは
- 使われる所:屋根のほか、金属サイディング(金属の外壁材)の表面の板にも使われます。
- ちがう金属とくっつけない:銅やステンレスと触れると、ガルバの側が先にさびる「電食」が起きることがあります。どうしても触れる所は、ゴムシートなどで間を絶縁します。
- 防腐・防蟻処理をした木材に注意:銅を含む薬で処理した木材と触れ、そこに結露水などがあると、短い期間でさびることがあるとメーカーは注意しています。木と触れる所は下葺材(ルーフィング)などで絶縁します。
- 工事のあとの鉄粉:切った時に出る鉄の粉やくぎを屋根に残すと、そこから赤さびが出ます。工事が終わったら掃除してもらいましょう。
住んでからは
雨で汚れが流れる所はきれいに保たれやすい一方、軒下や庇の下など雨のかからない所は、塩分や汚れがたまりやすい所です。メーカーは、ときどき水で洗い流すことをすすめています。傷がついたら、専用の補修塗料で早めに直します。
書いた人山田の建築ラボ(設計事務所の建築士が、図面・現場の資料や法令で確かめて書いています)
確かめた資料
- 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版 13.2.2 長尺金属板葺の材料(JIS G 3322)(国土交通省)
- 日鉄鋼板 ガルバリウム鋼板 製品ページ(めっきの組成・開発した会社・犠牲防食)
- 日鉄鋼板 めっき・塗装鋼板のご使用上の注意(異種金属・防腐処理木材・切粉)
- 日鉄鋼板 めっき鋼板・塗装鋼板のメンテナンス(雨のかからない所の水洗い)
- 日本金属屋根協会 屋根と外壁の素材(めっきの種類と耐食性)
- ニチハ サイディングとは(金属サイディングの表面材)
更新2026-11-07

