くわしく
「せい」は、部材の高さ方向の寸法のことです。漢字で「成」と書くこともあります。床を支える梁なら、荷重は上から下にかかるので、上の面から下の面までの寸法が梁せいです。
横の寸法は「幅」。梁の曲がりにくさに効くのは、圧倒的にせいのほうです(理由は下の「なぜせいが大事?」)。
図面での書き方
| 書き方 | 読み方 | 順番 |
|---|---|---|
| H-400×200×8×13 | H形鋼。せい400・幅200・ウェブの厚さ8・フランジの厚さ13(mm) | せいが先 |
| G1 400×800 | 鉄筋コンクリートの大梁G1。幅400・せい800(mm) | 幅が先 |
鉄骨は「せい×幅」、鉄筋コンクリートは「幅×せい」。並びが逆なので、図面を読むときは数の大きさだけで決めつけないようにしましょう。
鉄筋コンクリートの梁のせいは、一般に床(スラブ)の上の面から梁の下の面までで書きます。天井の下に出てくる梁の高さは、そこから床の厚さを引いた分です。
なぜせいが大事?
梁の曲がりにくさ(断面二次モーメント I)は、長方形なら I=幅×せい³÷12。せいだけが3乗で効きます。
| 変えたもの | 曲がりにくさ I |
|---|---|
| 幅を2倍 | 2倍 |
| せいを2倍 | 8倍(2×2×2) |
だから梁は縦長に使います。くわしい計算は断面二次モーメントのページで、寸法を入れて試せます。
せいの目安
建築基準法の告示(平成12年建設省告示第1459号)には、「せい÷スパン」が一定より大きければ、たわみの計算を省けるという条件があります。
| 梁 | たわみの確かめを省ける条件(せい D ÷ 有効長さ l) |
|---|---|
| 鉄骨造の梁 | 1/15 より大きい |
| 鉄筋コンクリート造の梁 | 1/10 より大きい |
| 木造の床の梁 | 1/12 より大きい |
※構造計算をする建物の決まりです。ちょうど 1/15 は「より大きい」に入りません。実際の寸法は、荷重とスパンから構造計算で決めます。
現場では
せいを大きくすると梁の下の面が下がり、天井の高さやダクト・配管の通り道が減ります。設備の配管が梁を横切る所は、梁に穴(スリーブ)をあける位置と大きさを、構造の担当と早めに決めておきます。
試験では
H形鋼の表記の読み、せいと曲がりにくさの関係(3乗)がよく出ます。
○×で確かめる問題は自作
H形鋼 H-300×150×6.5×9 の梁せいは、150mm である。
H形鋼は「せい×幅×ウェブ厚×フランジ厚」の順。せいは300mm、150mm は幅です。
書いた人山田の建築ラボ(設計事務所の建築士が、図面・現場・試験の資料で確かめて書いています)
確かめた資料
- 平成12年建設省告示第1459号 第一(はりのせいと有効長さの比で、たわみの確かめを省ける条件)
- 断面二次モーメントの計算はこのサイトの断面二次モーメントのページ
更新2026-11-05

