くわしく
クッションフロアは、塩化ビニル(塩ビ)でできた床用のシートです。ロール状の大きなシートを、部屋の形に切って床に貼ります。英語の頭文字から「CF」「CFシート」とも呼ばれます。
ふつうの塩ビのシートとちがうのは、中に発泡させた層(細かい泡を含んだ層)があることです。踏むと少し沈むやわらかさは、この層から来ています。床材の日本産業規格(JIS A 5705「ビニル系床材」)でも、発泡層のある床シートの一つとして「クッションフロア」という種類が決められています。
メーカーの説明では、上から透明な表面の層・柄を印刷した層・発泡層があり、いちばん下に不織布などの裏打ちが付きます。木目や石目、タイル柄に見えるのは、印刷した柄です。表面の透明な層には、汚れを落としやすくする加工などがされます。
厚さは、住宅用では1.8mmのものがよく使われ、ペットの爪に強くしたものなどで2.3mm、やわらかさを増したもので3.5mm といった厚手の品もあります。
フローリングとのちがい
| クッションフロア | フローリング | |
|---|---|---|
| 材料 | 塩化ビニルのシート | 木(または木を主にした板) |
| 貼り方 | 大きなシートを接着剤で貼る。継ぎ目が少ない | 細長い板を1枚ずつ並べる |
| 水 | しみこみにくく、ふき取りやすい | 板と板の間から水が入ることがある |
| 足ざわり | 少しやわらかい | かたい |
| 見た目 | 木目などは印刷 | 表面に本物の木を使うものもある |
家づくり・リフォームでは
- 水まわりに向く:継ぎ目が少なく水がしみこみにくいので、トイレ・洗面所・キッチンなどでよく使われます。
- 熱に弱い:塩ビは熱に弱く、熱いものを置いたり、たばこの灰が落ちたりすると、溶けたり色が変わったりすることがあります。ゴムの物が長く触れていると変色したり、マットなどに色が移ったりすることもあります。
- 重い物で傷みやすい:重い家具を置き続けたり、いすを引きずったりすると、傷むのが早くなります。メーカーの解説では、張り替えの目安は10年ほどとされています。
- 張り替えやすい:シートなので、古いものをはがして新しく貼る工事が比較的しやすい材料です。
同じ塩ビのシートでも、発泡層のないかためのシートもあります。国の公共建築の仕様書では、特に指定がなければ、発泡層のない種類(記号 FS)で厚さ2.0mm のシートを使うことになっています。役所や学校の塩ビの床と、家のクッションフロアは「中身」がちがうことがあります。
書いた人山田の建築ラボ(設計事務所の建築士が、図面・現場の資料や法令で確かめて書いています)
確かめた資料
- JIS A 5705(ビニル系床材)の種類「クッションフロア(記号 KS)」—GBRC の JIS 製品認証登録リスト(認証番号 GB0507188)
- 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版 19.2.2(ビニル床シート)
- サンゲツ「クッションフロアとは?」(層の構成・1.8mm と 3.5mm の厚さ・注意点)
- サンゲツ 住宅用床材カタログ HOME FLOOR(2.3mm 厚のペット向け品)
- DAIKEN 建築用語集「クッションフロア」(層の構成)
更新2026-11-07

